公開日 2024.06.27 更新日 2024.07.09

建築板金業における見積書の作成方法と見積時に気をつけたいポイント

「建築板金業の見積書ってどうやって作成すればよいの?」「作成時の注意点があれば教えて欲しい」などと考えていませんか。作成方法がわからず悩んでいる方は多いでしょう。ここでは、見積書の概要、目的を解説するとともに、建築板金業における見積書の作成方法や作成時に注意したいポイントなどを紹介しています。以下の情報を参考にすれば、どのように見積書を作成すればよいかがわかるはずです。見積について理解を深めたい方は参考にしてください。

見積とは?

建築板金業における見積もりは、発注者から提示を受けた工事の内容をもとに、工事にかかる費用を算出することです。この費用を見積金額といいます。見積金額は、工事原価に受注者の利益などを足した金額です。

通常は、契約内容を記載した見積書を交付して発注者に提示します。見積書の内容に問題がなければ、契約を締結して工事がスタートします。以上からわかるとおり、見積は非常に重要な業務です。具体的にどのような目的があるのでしょうか。

見積の目的

見積の主な目的は以下のとおりです。

  • 条件を明示できる
  • 信頼を得られる

主な目的について解説します。

 

条件を明示できる

見積の主な目的は、受注できる条件を明示することです。具体的には、この金額であれば受注できる、この工事完成時期であれば受注できるなどの条件を示せます。発注者は、提示された条件をもとに他の事業者と比較したり、発注する・発注しないを検討したりできます。たとえば「予算を超えているため提示された条件では発注できない」などが考えられるでしょう。

 

ここから条件の交渉がスタートするケースもあります。予算にあわせて工事内容を調整すれば双方が納得できる契約内容になるかもしれません。見積は交渉材料としての役割も担っているのです。また、条件を明示することでトラブルも防ぎやすくなります。認識のズレを解消できるうえ、見積書を提出することで「言った言わない」のトラブルを防げるためです。

 

信頼を得られる

見積の主な目的として、発注者との信頼関係構築もあげられます。何にいくらかかるか、どのような作業を行うかなど、検討に必要な情報を提示して、発注者の不安を解消できるためです。見積を提出することで、発注者は前向きに検討しやすくなります。

 

ただし、どのような見積でもよいわけではありません。工事内容や費用の内訳が曖昧だと、発注者を不安にさせてしまいます。「いい加減な事業者なのでは?」などの疑念を抱かせてしまうためです。見積書の内容によっては、信頼を失うことも考えられます。したがって、発注者が必要としている情報を過不足なく、わかりやすく見積書で提示することが大切です。

建築板金業者における見積書の書き方

建築板金業者の見積書は、基本的に以下の項目で構成されます。

  • 表紙
  • 内訳書
  • 条件書

それぞれの書き方を解説します。

表紙

表紙には見積の概要を記載します。一般的な記載項目は次のとおりです。

  • タイトル:「御見積書」などと記載
  • 会社名、担当者名:発注者の会社名、担当者の氏名を記載
  • 作成日:見積書の作成日を記載
  • 見積金額:見積金額を記載
  • 法定福利費:社会保険料のうち事業主負担分を記載
  • 工事名・工事場所:工事に関する情報を記載
  • 有効期限:見積の有効期限を記載
  • 工期:工事の完成時期を記載
  • 支払条件:支払条件を記載
  • 会社名:担当者名:受注者の会社名、住所、連絡先、担当者の氏名を記載
  • その他:補足情報を記載

見積金額は、税込、税抜を明記します。また、改ざんを防ぐため、末尾に「-」を記載しておくことも大切です。福利厚生費は、就労環境の改善ならびに人材確保を目的として、下請企業が元請企業へ見積書を提出する場合に記載が求められるようになっています。

 

関連記事:建築業界の見積書に含まれる法定福利費とは?確認しておくべき注意点

内訳書

内訳書には、表紙に記載した見積金額の内訳を記載します。主な記載内容は次のとおりです。

  • 名称:項目の名称を記載
  • 摘要:部品の型番などを記載
  • 数量:各項目の数量を記載
  • 単位:「個」「式」など各項目の単位を記載
  • 単価:各項目の1単位の価格を記載
  • 金額:各項目の金額を記載
  • 備考:補足したい情報を記載

工事の規模によっては、内訳書が数十ページに及ぶこともあります。わかりやすい内訳書は見積金額の信頼性を高めます。詳細を理解できるように記載することが大切です。

条件書

条件書には、工事の条件を記載します。主な記載項目は次のとおりです。

  • 工事内容
  • 工事着手時期
  • 工事完成時期
  • 支払い条件
  • 見積有効期限

工事内容で記載を求められるのは以下の8項目です。

  • 工事名称
  • 施工場所
  • 設計図書(数量等を含む)
  • 下請工事の責任施行範囲
  • 下請工事の行程及び下請工事を含む工事の全体工程
  • 見積条件及び他工種との関係部位、特殊部分に関する事項
  • 施工環境、施工制約に関する事項
  • 材料費、産業廃棄物処理等に係る元請下請間の費用負担区分に関する事項

以上に加え、天災その他不可抗力による工期の変更又は損害の負担及びその額の算定方法に関する定めなど、建設業法第19条に記載されている内容をもとに記載することが一般的です。

 

出典:e-GOV法令検索「昭和二十四年法律第百号 建設業法」

見積書を作成する際のポイント

続いて、見積書を作成するときに気をつけたいポイントを解説します。

内訳の階層を分ける

建築板金業の見積は複雑になりがちです。特に内訳書は、一目で内容を把握できない状態になりやすいでしょう。内訳に階層を設けると、わかりやすい見積になります。ポイントは、大項目をカテゴリにして下層に関連する作業を分類することです。たとえば、作業①の下層に作業1、作業2、作業3を分類するなどが考えられます。例を示すと以下のとおりです。

名称 摘要
作業①
 作業1
 作業2
 作業3
作業②
 作業4
 作業⑤

内訳に階層を設けると、どこで何を使用するか、どれくらいかかるかなどがわかりやすくなります。したがって、見積書の信頼性を高められる可能性があります。それほど手間はかからないため、積極的に取り入れたい対策です。

管理のしやすい見積書作りを心掛ける

見積書の管理も考えておきたいポイントです。作成方法により、かかる手間と時間は大きく異なります。これらがかかりすぎる場合は、管理方法を見直す必要があります。他の業務を圧迫したり、余計なコストがかかったりするためです。たとえば、時間がかかり過ぎで残業代が発生するなどが考えられます。

 

検討したい対策として、エクセルではテンプレートの活用があげられます。関数などがあらかじめ組み込まれているため、専門的な知識がない方でも業務効率を高められる可能性があります。ただし、手入力を必要とするため、ミスが起こりやすく、劇的な効果も見込めません。複数人で作業を行いにくい点にも注意が必要です。

見積ソフトで作成する

ミスを減らしたい場合や業務効率を改善したい場合は、建築見積ソフトを活用するとよいでしょう。建築見積ソフトは、建築業界向けに設計された見積ソフトです。具体的な特徴は製品で異なりますが、基本的には見積書の品質向上、業務効率の向上につながる機能を搭載しています。

 

たとえば、複数の階層にわけて内訳書を作成できる、複数のスタッフで手分けして入力を行えるなどが考えられます。自動計算でミスを減らせるものも少なくありません。業務効率を大幅に改善できる可能性があるため、多くの事業者で導入が進んでいます。

 

関連記事:建築業の見積作成に活用できるフリーソフト3選と有料ソフト3選

建築見積ソフトを選ぶポイント

建築見積ソフトには、さまざまな製品があります。建築板金業に使用する場合は、どのような点に気をつけて選べばよいのでしょうか。選び方のポイントを紹介します。

入力・操作は行いやすいか

建築見積ソフトの使いやすさは製品で異なります。入力や操作が難しいと、導入に一定のコストがかかるため注意が必要です。「慣れているやり方のほうがよい」など、現場から反発を招く恐れもあります。したがって、誰でも簡単に入力、操作できる製品を選ぶことが大切です。

 

たとえば、日々の業務で使い慣れているエクセル感覚で入力、操作できる製品であれば、強い反発を招くことなくスムーズに導入できるケースが多いでしょう。このような製品は、操作指導を必要としないケースもあります。試用期間などを活用して、使いやすさを確かめてから導入することが重要です。

自社のサービスに合っているか

自社が提供しているサービスとの相性を確かめておくことも欠かせません。どれだけ評判がよい製品であっても、自社との相性が悪ければ使い勝手は悪くなってしまいます。たとえば、お客様の要望に応えられる見積書式を使用できないなどが考えられます。自社ならではの要件がある場合は注意が必要です。導入後に製品の仕様を変更することは基本的にできません。自社との相性も試用期間を活用して確かめられます。

コストに見合っているか

当然ながら、コストも評価しておきたいポイントです。予算内におさまることはもちろん、コストに見合った価値があることも確かめておく必要があります。評価の方法はさまざまですが、ひとつのポイントとして見積書作成にかかる時間があげられます。どの程度短縮できるかわかれば、導入する価値を評価しやすくなるでしょう。高価な製品であっても、コストパフォーマンスを考えると割安と評価できることがあります。

 

また、機能に注目することも大切です。標準機能が充実していれば、オプションを必要としないため、コストを抑えやすくなります。

セキュリティ対策はされているか

見積書は、外部へ流出してはならない社外秘文書です。何かしらの理由で外部へ流出すると、取引先からの信頼を失ったり、自社よりもよい条件で取引先に営業をかけられたりする恐れがあります。

したがって、建築見積ソフトのセキュリティ対策も確認しておきたいポイントです。各製品のセキュリティ対策は、公式サイトで確認できるケースが多いでしょう。掲載されていない場合は、問合せや打合せで確認する必要があります。

システムの導入形態は合致しているか

自社に導入している既存のシステムと、連携できるかどうかもチェックしておきたいポイントです。連携できれば、相乗効果で業務効率を大きく改善できる可能性があります。たとえば、蓄積しているデータを活用して見積書を作成できるなどが考えられます。

 

反対に連携できないと、蓄積しているデータを手作業で移行する、既存のシステムと建築見積ソフトを別々に管理するなどの対応が必要になるでしょう。エクセルで見積書を作成している場合は、エクセルとの連携可否を確認しておくと、移行しやすい製品を見つけられます。

サポート体制は充実しているか

サポート体制も、導入前に確認しておく必要があります。操作方法がわからなかったり、設定方法がわからなかったりすることがあるためです。適切に使いこなせないと、期待している効果を得られません。最終的に、建築見積ソフトを使わなくなることも考えられます。このようなトラブルを防げるサポートとして以下のものがあげられます。

【サポートの例】

  • 回数無制限で操作指導を受けられる
  • リモートでサポートを行っている
  • 充実したマニュアルを用意している

サポート内容を確認してから、建築見積ソフトを導入しましょう。

簡単建築見積ソフトなら「Kensuke Neo」

建築見積りソフトKensuke Neo

操作が簡単な建築見積ソフトをお探しの方には「建築見積りソフトKensuke Neo」がおすすめです。エクセル感覚で扱えるため、見積ソフトに慣れていない方でも簡単に操作を覚えられます。操作がわからない場合は、何度でも無料で操作指導を受けられます。エクセルで作成したデータを取り込んで編集できる点もポイントです。エクセルと二重管理する必要はありません。

 

仕上積算ソフト「Neo仕上」と連携して、PDF図面などから積算した結果を見積作成に落とし込める点も見逃せません。業務効率を大幅に改善できる可能性があります。また「Kensuke Neo」は、「Neo仕上」のほか、工事原価ソフト「Neo原価」などとも連携できます。必要に応じて、システムを柔軟に構築できる点も魅力です。

建築見積ソフト「Kensuke Neo」の導入事例

ここからは、建築見積ソフト「Kensuke Neo」の導入事例を紹介します。

株式会社山上組様の導入事例

株式会社山上組様の導入事例

株式会社山上組は、積算見積業務を担当できるスタッフが限られていることと同業務に時間がかかりすぎることに悩んでいました。対策として導入したのが「Kensuke Neo」です。誰でも簡単に操作できる点が導入の決め手になりました。専任者を配置する必要がなくなるためです。導入後の作業効率は、手作業に比べ5~10倍も向上しました。また、対応が早いアフターサービスにも満足しているそうです。

株式会社山上組様の導入事例を詳しく見たい方はこちら

株式会社ナカシロ様の導入事例

株式会社ナカシロ様の導入事例

株式会社ナカシロは、非効率な積算見積業務が課題と捉えていました。そこで検討したのが手作業を必要としないソフトの導入です。具体的な対策として「Kensuke NEO」の無料試用を活用しました。2カ月の貸出期間中に実物件で試したところ、指導を受けなくても操作を覚えられることがわかりました。

その後、正式に「Kensuke Neo」を導入し、現在はすべての建築部員が操作できる体制を目指しています。

株式会社ナカシロ様の導入事例を詳しく見たい方はこちら

石坂建設株式会社様の導入事例

石坂建設株式会社様の導入事例

石坂建設株式会社は、積算見積業務が他の業務を圧迫していることに悩んでいました。短時間で業務を行うため導入したのが「Kensuke Neo」です。導入後、手作業での積算業務に比べ、5倍程度、作業効率が向上しました。現在は、空いた時間を活用して見積もりを吟味できるようになっています。

石坂建設株式会社様の導入事例を詳しく見たい方はこちら

【導入事例をもっと見る】 

 

建築板金業の見積書は見積ソフトで作成

ここでは、建築板金業における見積書について解説しました。見積書は、表紙、内訳書、条件書で構成されます。それぞれの役割と記載項目を理解してから作成することが大切です。建築見積ソフトを活用すると業務効率を改善できます。建築見積ソフトには、さまざまな選択肢があります。それぞれの特徴は異なるため、自社のサービスに合っているもの、使いやすいものを選ぶように心がけましょう。

 

エクセル感覚で操作できる「建築見積りソフトKensuke Neo」は手軽に導入できる建築見積ソフトです。使いやすさを重視したい方は、候補に加えてみてはいかがでしょうか。

 

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