建設業向けおすすめの工程管理ソフト13選|機能と選び方のポイント

建設業では、従来から紙ベースやExcelによる工程管理が行われてきました。
それでも最新情報の共有が困難なため、作業の遅延や情報共有の不備といった課題が発生する場合があります。
そこで注目に値するのが、工程管理ソフトです。
ユーザーの中には、「ソフトの概要や機能が把握できない」「種類が多すぎて自社に適した製品が判断しづらい」と感じる方も多くいらっしゃいます。
本記事では、建設業向け工程管理ソフトの基本、選び方のポイント、おすすめソフトを紹介します。
注目すべき機能や選定時のポイントも明確になるため、ぜひご一読ください。
建設業向け工程管理ソフトとは
そもそも、建設業向け工程管理ソフトとは、工事全体の進捗を可視化し、最適化を図るためのツールです。
工程管理ソフトを用いることで、工程業務を可視化できるだけでなく、デジタル上で一元管理が可能です。
これにより、最新情報を即座に共有可能です。
従来の方法では、管理者が現場に足を運んで進捗を確認する必要がありましたが、クラウド経由で進捗を確認できるため、現場確認の手間を軽減できます。
また、工期の遅延リスクを軽減し、適切な人員配置にも貢献するソフトです。
工程管理ソフトの機能
選択する工程管理ソフトによって搭載されている機能は異なります。
ここでは、一般的な工程管理ソフトに搭載されている代表的な機能を5つ見ていきましょう。
書類の作成
工程管理ソフトでは、書類作成を効率化できます。
企業によっては、工程表を一から手作業で作成していたケースもあるのではないでしょうか。
多くの工程管理ソフトではソフト内にテンプレートが用意されているので、こちらを活用して誰でも簡単に見やすい工程表を作成できます。
工程表のほかにも業務上必要な申請書や報告書がありますが、これらも同じシステム上で作成することも可能です。
なお、多くのソフトはExcelやPDF形式でのエクスポートに対応していますが、選択するソフトによってどのような形でエクスポートできるかが変わります。
特殊な形式でエクスポートする必要がある場合は、導入前にソフトが対応しているかを確認しておきましょう。
タスクの管理
工程管理ソフトには、タスク管理に役立つさまざまな機能が搭載されています。
たとえば、プロジェクト内の各作業をタスク化し、それぞれ担当者を割り当てたり、各タスクに締め切りを設定したりする機能などです。
建設業の現場では複数の作業が並行して進むため、タスク管理は正確に行わなければなりません。
何らかのミスが生じた場合には進捗の遅れにつながり、場合によっては工期に影響してしまう恐れもあります。
工程管理ソフトは複数人で情報を共有しやすいことから、全体でのタスク管理も行いやすくなるでしょう。
スケジュールの管理
建設現場は複数の業者や職人が関わります。そのため、スケジュール管理は確実に行い、各作業に遅れがないように取り組んでいかなければなりません。
スケジュール管理が可能な工程管理ソフトを利用すれば、わかりやすい工程表を作成できるだけでなく、各タスクの進行状況も簡単に確認できるので工期の計算に役立ちます。
工程管理ソフトの中には、スケジュールに変更が必要となった際、自動でスケジュールの立案が可能なものもあります。
特に多くの業者や職人が関わる現場だと小さなスケジュールの変更が全体に大きく影響してしまうことになるでしょう。
スケジュール管理機能が用意されているソフトを選択すれば即座に変更が反映されるため、関係者が最新の情報を共有できます。
納期遅延のリスクを抑えるためにも重要な機能です。
情報の共有
工程管理ソフトを活用することで、簡単に情報の共有ができるようになります。
建設現場では管理者や作業員のほか、協力会社まで含めると実に多くの関係者が関わることになるでしょう。
一部にだけ共有すべき情報が届いていなかったり、最新の情報が共有できていなかったりすると、大きなトラブルにつながってしまう恐れもあります。
紙ベースの方法だと情報の共有が遅れてしまう可能性が高いので、工程管理ソフトの機能を役立てましょう。
クラウド対応のソフトの場合、インターネットが使える環境であればスマホやタブレット上から最新の情報を確認できます。
即時にメッセージをやりとりできるチャット機能が搭載されているものもあり、電話やメールでのやりとりと比較すると情報伝達スピードが向上するはずです。
チーム内でプロジェクトの内容を共有でき、現場から直接指示や相談ができるため、コミュニケーションの効率も高まります。
勤怠や経費精算の管理
一部の工程管理ソフトには、勤怠管理や経費精算機能が搭載されています。
企業によっては、紙のタイムカードや手書きの申請書を使用している場合もあります。
なお、これらの処理には多くの手間がかかり、担当者の負担増につながります。
勤怠管理や経理業務の機能が搭載されたソフトを導入すれば、工程管理とあわせて時間外労働の把握が可能となり、業務負担の軽減や法令遵守の徹底につながります。
工程管理ソフトを選ぶ際のポイント
工程管理ソフトには、さまざまな種類があります。
自社に適したソフトを選定するには、機能面とコスト面の両方に着目することが重要です。ここでは、それぞれの検討ポイントを解説します。
機能面
機能面を確認する際は、機能の豊富さよりも使いやすさを優先することが重要です。
たとえ高機能であっても、操作が複雑であれば現場担当者が使いこなせない恐れがあります。
操作が難しいソフトは現場の混乱を招く恐れがあるため、選定には注意が求められます。
また、自社で使用中のツールとの互換性を事前に確認することが不可欠です。
導入後に自社の外部ツールと互換性がないことが判明すると、業務に深刻な支障を及ぼす恐れがあるため、あらかじめの確認が重要です。
特に工事現場では業務停止時にPDFやExcelが多用されるため、これらのツールとの互換性は事前に確認しておく必要があります。
あわせて、どのような形式で工程表を作成できるかも確認しておく必要があります。
工事現場に応じて複数の工程表を作成できるものや、デジタルに不慣れな方でも簡単に操作できる機能を備えたソフトもあります。
コスト面
コスト面では、初期費用やライセンス料に加え、毎月・毎年の利用料といった継続的なランニングコストにも注意を払う必要があります。
一般的にインターネット上にシステムを構築して利用するクラウド型のシステムは初期費用を抑えられますが、継続して使用することを考えるとランニングコストがかかります。
一方、ソフトウェアを購入してパソコンにインストールするパッケージ型は、初期費用こそかかりますが、ランニングコストを抑えることができます。
特にクラウド型ソフトは、ユーザー数や利用機能によって料金が変動するため、自社の利用目的や運用方法に応じて、どの程度のコストが発生するのか事前に確認しておくことが重要です。
また、人件費の削減につながるかどうかも、ソフト選定時に考慮すべき重要な要素です。
たとえば、勤怠管理や経費精算を一元化できるソフトであれば、管理部門の事務作業が効率化され、人件費の削減にもつながります。
価格だけでなく、費用対効果も考慮して導入を検討することが重要です。
建設業向け工程管理ソフト13選
建設業向けの工程管理ソフトには、多様なソフトが存在します。
選択するソフトによって利用できる機能やコスト、使いやすさなどが異なるので、導入にあたっては各ソフトの特徴をよく理解した上で選択することが重要です。
ここでは、おすすめのソフトを13種類紹介します。
Neoシリーズ
Neoシリーズは、株式会社アドバンが提供する建設業向け管理ソフトです。
建設業向けの便利なツールを多数提供しており、その中でも工程管理ソフトとして役立つのが「Neo日報」と「Neo Work」です。
Neo日報は、インボイス制度に対応した日報管理ソフトで、建設業向けの日報管理に特化しています。
日報の入力だけで勤怠集計表・収支決定報告書、業者からの指定請求書が自動的に作成されるのが特徴です。
日報管理に時間がかかり、業務効率が低下している場合に有効です。
誰でも直感的に操作できるデザインも特徴です。
また、Neo Workは、ワークフローを管理するソフトであり、申請・確認・承認・共有といった処理を一元化します。
各種業務に必要な申請手続きがオンライン上で完結できるので、書類のペーパーレス化を目指す企業にも適しています。
効率化と品質向上を同時に目指したい建設会社におすすめのソフトです。
ソフト名 | Neoシリーズ |
運営会社 | 株式会社アドバン |
料金 | 要問い合わせ |
参照元:Neoシリーズ|株式会社アドバン
Anymore施工管理
Anymore施工管理は、施工管理の効率化・施工品質の改善を目的としている中小企業向け機能特化施工管理アプリです。
操作が複雑なアプリは導入しても使いにくいことがありますが、本アプリはLINEを通じて施工予定や現場情報の確認、報告まで行えます。
LINEで登録されたデータはリアルタイムでクラウドに反映され、下請け会社を含む関係者が常に最新情報を共有できます。
なお、保存可能な写真や資料の上限に制限はありません。
ソフト名 | Anymore施工管理 |
運営会社 | Anymore株式会社 |
料金 | 要問い合わせ |
アイピア
アイピアは、業務の効率・生産性の向上をサポートする業務管理システムです。
顧客管理、見積作成、発注書作成、その他の建築業に必要となる機能がまとめて搭載されています。
また、建築現場では幅広い年齢層が利用することを想定し、画面レイアウトやボタン配置を工夫して安定した操作を実現しています。
インターネットがつながる環境であれば、デバイスを問わずに利用できます。
カスタマイズにも対応しているため、自社に合わせた形で導入できます。
ソフト名 | アイピア |
運営会社 | 株式会社アイピア |
料金 | ライト:初期費用120,000円+最低月額利用料10,000円 ベーシック:初期費用要問い合わせ+最低月額利用料20,000円 プロフェッショナル:初期費用要問い合わせ+最低月額利用料30,000円 ユーザー追加料金:1ユーザーにつき2,000円 ※月額最低利用料は5ユーザーまで※すべて税抜 |
参照元:アイピア|株式会社アイピア
ダンドリワーク
ダンドリワークは、建築現場の効率と品質向上のための施工管理・現場管理アプリです。
現場に必要な情報や図面などをクラウド上に一元化し、連絡ミスや作業の手間を削減します。
直感的に操作できる画面デザインはわかりやすさを重視して設計されており、ITに不慣れな方でも利用しやすいシステムです。
また、詳細な権限設定ができるので、セキュリティーを重視する企業にも適しています。
開発したのは現場を知るスタッフということもあり、現場で本当に役立つ機能が搭載されています。
ソフト名 | ダンドリワーク |
運営会社 | 株式会社ダンドリワーク |
料金 | 初期費用:200,000円~(税不明) 月額利用料:15,000円/月~(税不明) |
ANDPAD
ANDPADは、人手不足や残業の問題解決に向けて取り組みたい企業を応援する施工管理ツールです。
ゼネコンや注文住宅、分譲住宅などさまざまな業界で利用されており、現場の効率化から経営改善まで一元管理できます。
施工管理・チャット・図面・検査・ボード・受発注、その他さまざまな機能が用意されており、施工管理機能では工程表の作成や写真、図面、報告などを効率的に行えるのが特徴です。
担当者への自動通知機能が搭載されているため、連絡漏れの防止にも有効です。
ソフト名 | ANDPAD |
運営会社 | 株式会社アンドパッド |
料金 | 要問い合わせ |
KANNA
KANNAは、直感的な操作で利用可能な施工管理アプリです。
2019年にリリースされた比較的新しいサービスで、建築・建設・工事など、さまざまな現場で活躍する機能が充実しています。
現場の生産性向上を目的としており、パソコンやスマホ、タブレットなど、さまざまな端末で現場情報共有可能です。
いつでも最新情報を確認できるので、メール・電話によるミスなどを減らせるでしょう。
協力会社のアカウントを無制限に作成できるので、規模の大きなプロジェクトにも対応できます。
また、グループチャット機能も搭載されています。
ソフト名 | KANNA(カンナ) |
運営会社 | 株式会社アルダグラム |
料金 | 要問い合わせ |
参照元:KANNA|株式会社アルダグラム
建て役者
建て役者は、顧客管理や商談管理、見積作成、電子契約、工事管理などを備えたオールインワンパッケージタイプのシステムです。
Myホームと呼ばれるポータル機能が用意されており、利用者に関連した情報が一括で表示されます。
また、各種カスタマイズに対応しています。
たとえば、発注承認では標準機能として見積承認と実行予算承認を搭載していますが、発注にも承認機能が必要な場合はカスタマイズ対応が可能です。
365日24時間体制のデータセンター監視や、ISMS認証取得など、セキュリティー体制にも力を入れています。
ソフト名 | 建て役者 |
運営会社 | 株式会社システムサポート |
料金 | 要問い合わせ |
現場ポケット
現場ポケットは、施工管理者のための生産性向上アプリです。
アルバム機能や日報機能、報告書機能など、便利な機能を標準装備しています。
また、サポートにも力を入れており、専属担当サポートや専用マニュアル、タグ設定サポートなどが用意されているのも特徴です。
導入後の運用トラブルを防ぐため、自身のスマホで操作できる無料体験セミナーも提供されています。
ソフト名 | 現場ポケット |
運営会社 | 株式会社アステックペイント |
料金 | 初期費用:要問い合わせ 年間契約:14,850円/月(税込) 月額契約:16,500円/月(税込) |
みんなでガント.com
みんなでガント.comは、プロジェクトのスケジュールやタスクを棒グラフ形式で管理できるガントチャートを簡単に作成できるツールです。
使い方は非常に簡単ですが、操作に不安がある方向けに、動画による解説も用意されています。
6か月や12か月といったプロジェクト期間だけの契約ができ、契約期間外でも過去のプロジェクト情報や実績を確認できます。
ソフト名 | みんなでガント.com |
運営会社 | 株式会社サムテック |
料金 | トライアル:1,800円(3か月のみ) エントリー:6か月4,800円、12か月8,600円 ビジネスS:6か月9,600円、12か月17,600円 ビジネスM:6か月19,200円、12か月36,000円 ビジネスL:6か月38,400円、12か月72,000円 ※すべて税込 |
サクミル
サクミルは、建設業に特化したオールインワンクラウドサービスです。
顧客管理や案件管理、写真管理、ファイル管理などさまざまな機能を集約しています。
2か月間の無料トライアルが付属しているため、使い心地を確認した上で導入を検討できるのも特徴です。
また、直感的で簡単な操作性のシステムであることから、デジタルツールの利用に不慣れな方でも活用しやすいシステムです。
専属担当による徹底サポートもつきます。
ソフト名 | サクミル |
運営会社 | 株式会社プレックス |
料金 | 要問い合わせ |
参照元:サクミル|株式会社プレックス
現場ナビ工程
現場ナビ工程は、多くのスーパーゼネコンで標準ソフトとして実装されている工程表作成ソフトです。
操作が簡単でわかりやすく、多くの情報を盛り込んでも見やすい工程表を作成できます。
また、工程に変更が発生した際も訂正しやすいシステムであるため、作業の効率化にもつながるでしょう。
契約者の管理範囲内で無制限にソフトをインストールできるネットワーク・ライセンスにより、コストを削減できます。
ソフト名 | 現場ナビ工程 |
運営会社 | 株式会社構造ソフト |
料金 | 製品価格:99,000円(税込)/ライセンス 年間使用料:39,600円/ライセンス(税込)※保守・サポート費を含む |
参照元:現場ナビ工程|株式会社構造ソフト
eYACHO for Business
eYACHO(イーヤチョー) for Businessは、写真も報告書も現場で完結できる仕組みとなっています。
タブレットに手書き入力ができるため、図面等の印刷をすることなくペーパーレス化が可能です。
リアルタイムな書き込みの共有とビデオ通話機能が搭載されているので、離れたところにいる人同士でも円滑なコミュニケーションをとれます。
効率化だけでなく安全性も重視しており、AIを用いた安全対策支援機能も搭載されています。
ソフト名 | eYACHO for Business |
運営会社 | 株式会社MetaMoJi |
料金 | 要問い合わせ |
参照元:eYACHO for Business|株式会社MetaMoJi
Photoruction
Photoruction(フォトラクション)は、写真管理からBIMまで対応可能なオールインワン建設プラットフォームです。
スマートフォンやタブレットから写真を撮影するだけで自動で大量の写真が整理されるため、手間がかかりません。
柔軟に設定を変更できる仕組みがあり、自社に適した形で導入できるのも魅力です。
ネットワーク工程表の作成ができる工程表作成機能を備えています。
ソフト名 | Photoruction |
運営会社 | 株式会社フォトラクション |
料金 | 要問い合わせ |
自社に合った工程管理ソフトを選ぶことが重要
ここまで建設業向けの工程管理ソフトを紹介しました。
作業効率の向上や工期遅延の防止など、多様な目的に活用できます。導入時は自社の課題に合った製品を選ぶことが重要です。
ソフトを導入する際は、自社に適したものを選択することが欠かせません。
株式会社アドバンのNeoシリーズは、簡単に操作できる建設業向け管理ソフトです。
シリーズの中でもNeo日報とNeo Workは、工程管理に特化した機能を備えています。

株式会社アドバン代表取締役社長
「建設関連ソフトを通して世の中に貢献する」がモットーです。
創業から20年以上、重要な業務である積算や見積書作成などの効率化・高精度化に貢献したいとの思いで、建設業に特化したシステムの開発に取り組んできました。
すべてのソフトで無料で使用評価をいただくことが可能であり、ほとんどのお客様に十分納得をいただいたうえで、システムを導入していただいています。