土木積算ソフトのおすすめ12選比較&選び方のポイントについて

建設業においてソフトの導入で業務効率化をはかりたいと考えている方に向けて、おすすめの土木積算ソフトをご紹介します。
土木業の案件獲得にて欠かせないのが積算です。
積算を正確に行えれば無駄なく案件を獲得できますが、人による手作業では精度を保つのは困難です。
そこで活躍するのが土木積算ソフトです。
今回の記事では、土木積算ソフトのおすすめ12選と、ソフトを選ぶときのポイントについてご紹介します。
参考にすることで、無駄を抑えつつ効率的な積算を行えるようになります。
土木積算ソフトの主な機能
土木積算ソフトには多様な機能があります。
ここでは代表的な4つを取り上げ、導入前の参考として解説します。
機能①データ取得機能
データ取得機能とは、建設物価や積算資料などのデータを取得し、提供する機能のことです。
たとえば国土交通省の積算基準・歩掛データ・単価データ、地域単価、自治体独自単価などが該当します。
非公開データの提供に対応しているシステムも存在します。
またデータ収集だけでなく、業務に必要な資料を出力できるソフトもあります。
【データ出力機能】
- 施工パッケージ型積算
- 請負代金内訳書
- 発注者用単価協議資料
- 単価合意書
以上のようなデータを取得・出力することによって、積算業務の効率化をはかります。
従来手入力で行っていた場合でも、データ取得機能により業務効率を大幅に改善できます。
機能②経費や利益率のシミュレーション機能
経費や利益率のシミュレーション機能が搭載されていることも特徴のひとつです。
次のような費用は計算に手間がかかりますが、土木積算ソフトを導入すれば自動的に計算ができるため手間がかかりません。
【一例】
- 共通仮設費
- 現場管理費
- 間接工事費
- 諸経費
ソフトを導入すればあらかじめ設定された経費ルールに対応したり、より精度の高い積算を実現できたりします。
また自動計算であれば人が手入力する手間が生じず、さらに人為的ミス削減にもつながるでしょう。
シミュレーションにとどまらず、多くのメリットを持つ機能です。
機能③情報共有機能
情報共有機能はデータを蓄積させ、他の従業員にも共有するためのものです。
積算に関する業務を担当者が行っていると、どうしても属人化しやすくなります。
担当者が休みであったり、辞めてしまったりした場合、積算業務を行える人がいなくなってしまうこともあるでしょう。
しかし土木積算ソフトの情報共有機能を活用すると、歩掛根拠を元にした資料やノウハウの蓄積が行われ、属人化の解消につながります。
情報共有機能があれば、担当者以外でも積算業務を実施でき、業務をよりスムーズに進められます。
データの蓄積や情報共有に役立つことは、土木積算ソフトの隠れたメリットの一つといえます。
機能④サポート機能
最後にご紹介するのはサポート機能です。
ソフトの販売元から提供されるサービスのひとつで、操作方法がわからなかったり、不具合が生じたりしたときに役立ちます。
サポート体制は販売元によって異なります。
しかし電話やメール、オンライン、チャット、訪問など、さまざまな形態によるサポートを受けられるでしょう。
ソフトを最大限に活用するには、使い方を熟知する必要があります。
サポート機能が充実していれば、ソフトの機能を最大限に活用し、より効果的に使用できます。
土木積算ソフトを導入するメリット
ここからは、土木積算ソフトを導入する主なメリットを3点紹介します。導入を検討する際の参考にしてください。
メリット①業務の効率化
土木積算ソフト導入の最大のメリットは、業務を効率化できる点です。
業務効率を高めることを目的としてソフト導入を検討されている方も多いでしょう。
積算業務は数値を取り扱うため、細かな作業であり時間もかかります。
設計図と仕様書を確認したうえで、材料の内訳・単価をチェックしながら行うため神経を使い、時間もかかります。
しかし土木積算ソフトを活用すれば、入力や計算を自動で行ってくれるため、業務負担が少なくなります。
設計図・仕様書を読み込ませれば、材料や数量を自動的に抽出し、ルールにしたがって計算を行うのが土木積算ソフトです。
事務業務の中でも大きな負担になることがある積算業務が自動化されれば、従業員への負担が少なくなります。
積算業務の負担が軽減されれば、余った時間を他の業務に充てられます。
企業によっては残業時間を減らせ、人件費削減を見込めるかもしれません。
土木積算ソフトを導入すると業務効率化への大きな効果が期待できるはずです。
メリット②積算の精度向上
積算の精度が向上することもメリットのひとつです。
土木積算ソフトは機械が自動的に積算を行うため、ほとんどミスが発生せず、人の手作業よりも高精度で積算を行えます。
人が積算を行おうとすると、人の手で数値を入力したり、人が計算を行ったりするため、どうしても人為的ミスが生じがちです。
ミスが生じると、利益率が低下したり、案件を獲得しにくくなったりすることも考えられます。
しかし土木積算ソフトを活用すれば、ミスはほとんど生じなくなります。
ソフトによっては予定価格からの逆算機能や価格調整機能なども搭載されており、人が行うよりも正確な積算が行えるでしょう。
最新情報を反映した積算は精度が高く、従業員の負担を軽減しつつ利益確保にも貢献します。
メリット③データの共有
データを共有しやすい点も土木積算ソフトのメリットです。
積算データからデータを取り出して他の案件の積算に用いるなど、過去の情報を共有・活用することも容易となります。
発注管理システムや在庫管理システムなど、他のシステムと連携でき、データ活用の幅が広がります。
ソフトに保存されているデータはいつでも参照でき、見積もりに活用するだけでなく分析のための利用も可能です。
さまざまな形でデータを共有できる環境となるため、データを活用することで、さらに業務効率を高められます。
土木積算ソフトを選ぶ際のポイント
土木積算ソフトのメリットについてご紹介しましたが、製品により搭載されている機能やメリットも異なります。
これから導入したいと検討しているなら、どのように選ぶべきか疑問を持つ方も多いでしょう。
そこで土木積算ソフトを選ぶときのポイントについてご紹介していきます。
3つのポイントを解説しますので、自社にあった土木積算ソフト選びのために役立ててください。
ポイント①ローカル積算に対応しているか
ひとつめのポイントは、ローカル積算に対応しているかどうかです。
積算は発注者やエリアによって基準が変わったり、方法が違っていたりします。
そのためローカル積算に対応していないと、地域ごとの基準を反映できず、誤った積算につながる恐れがあります。
土木積算ソフトの多くは、国土交通省の業務に対応しています。
しかしエリアごとの対応には対応していないかもしれません。
土木積算ソフトを選ぶときは、エリアごとの基準に沿ったローカル積算にも対応しているとより正確性が高くなります。
ポイント②必要な機能が備わっているか
必要な機能が備わっているかどうかは、土木積算ソフトを選ぶときの基本的なポイントです。
自社にとって必要な機能が備わっていなければ、ソフトを導入した効果が半減してしまうでしょう。
そこでソフトを選ぶ際には、まず機能面を確認するようにしてください。
自社が必要とする機能がすべて備わっているソフトであれば、導入後の満足度が高まるはずです。
どのような機能が必要であるか定まっていないなら、ソフトを用いた業務をシミュレーションしてみましょう。
利用するシーンや目的を考えながらシミュレーションすれば、必要とする機能が自ずと明確になるはずです。
ソフト選びに迷ったら、機能性を確認したうえで、最も社内で役立ちそうだと感じたものを選んでください。
ポイント③操作が複雑でないか
最後に、操作性が複雑でないこともポイントのひとつです。
ソフトの操作性が簡単であると、積算業務にかかる時間が短くなり、社員教育にかかる時間も短縮されます。
特に初めて土木積算ソフトを導入する企業や、IT関連の知識に詳しくない方が多い企業では、操作性が簡単であることは重要なポイントとなります。
ソフトを導入したものの、使い方がわからなかったり、使うのに時間がかかってしまったりしては業務効率化ははかれないためです。
そのため操作が簡単で、誰でも直感的に扱えるソフトを導入することをおすすめします。
操作性はソフトにより大きく変わります。
実際に無料トライアルやお試しをして操作感を実感できるソフトであれば、導入に成功しやすくなるでしょう。
おすすめの土木積算ソフト12選
最後に、おすすめの土木積算ソフト12選をご紹介していきます。
土木積算ソフトの選び方やメリットについて解説してきましたが、実際に選ぶとなるとどれを選ぶべきかわからなくなってしまうこともあるでしょう。
そのようなときは、ご紹介するおすすめソフトを比較して、自社にとって適切だと思われるソフトを選んでください。
おすすめ①Neo仕上げ/松助くん
アドバンから提供されている「Neo仕上」と「松助くん」は、複雑な躯体からでも正確に図面から積算を行なえる土木積算ソフトです。
2つのソフトを連携させることにより、土木積算ソフトとしての高い能力を発揮します。
「Neo仕上」は仕上積算ソフトであり、内装・外装・外構・建具の積算が可能です。
JW-CADのデータを取り込めば自動的に数値を表示してくれるため、積算効率が高く、人為的ミスも低減できるでしょう。
そして「松助くん」はRC駆体積算ソフトで、伏図を入力するだけで、人が行うよりも10倍以上の効率で積算を行います。
ラーメン構造やRがある複雑な形状の建物にも対応しています。
導入社数は1,000社以上と実績も豊富。
その他、建築見積ソフトや工事原価作成ソフトなども連携させられるため、自社に適した形にカスタマイズもできます。
建設業において土木積算はもちろん、その他の部分も自動化させたいと考えられているならぜひ無料トライアルをお試しください。
おすすめ②GOLDEN RIVER
さまざまな積算条件を蓄積して、積算業務に役立てられるのが「GOLDEN RIVER」です。
積算条件を蓄積し、名称や規格とリンクさせることですぐに積算業務に役立てられることが特徴。
操作も簡単で、積算条件をクリックするだけで読み込めます。
設計書入力をしたらすぐに経費を表示してくれるので、タイムラグもありません。
過去の積算結果や設計書は別画面で表示されるので、比較したりコピーしたりするのも容易で使い勝手がよく感じられるでしょう。
発注者の名称や標準単価、構成比率からの検索もでき、過去の積算を活用したいケースで役立ちます。
おすすめ③GaiaCloud
土木積算ソフトとして、精度の高さと操作性、サポート体制の充実度を重要視しているのが「GaiaCloud」です。
クラウドベースなのでどこからでもアクセスでき、スピーディーに正確な積算をサポートしてくれます。
全国の発注者積算基準に対応しており、国土交通層・農林水産省などはもちろん、ローカル積算も問題ありません。
工事データはクラウドに保存されるため、社内でも共有しやすくなっています。
ソフトはダウンロード更新の必要もありませんので、使いたいときにスムーズに使えることが強みです。
精度・操作性・サポートのバランスが良い土木積算ソフトを求めているなら、GaiaCloudを試してみてはいかがでしょうか。
おすすめ④頂
「頂」は低コストかつ使いやすい土木積算ソフトとして人気です。
4つのプランが用意されているため、用途や予算に応じて選べるところも魅力でしょう。
そして「頂」に関しては、サポート体制が充実しているところが大きな特徴です。
電話やメールでのサポートはもちろん、遠隔操作をしてもらえるリモートサポート、訪問サポート、積算セミナーなど盛りだくさん。
操作でわからないことがあっても安心できますし、積算ついての知識を深められるセミナーにも参加できます。
サポート体制が充実しているメーカーのソフトを選びたいなら、「頂」がおすすめです。
おすすめ⑤ATLUS NEXT
「ATLUS NEXT」は土木における積算精度と作業効率を向上させるためことを目的とした土木積算ソフトです。
主に公共工事の落札率を向上させるために活用されています。
サポート体制も充実しており、エリアごとに専任サポート体制を敷いているため、地方の方でも安心して利用できるでしょう。
サポート拠点は全国22か所に配置されています。
ソフトでは電子設計書および画像設計書を自動解析して取り込む仕組み。
積算のノウハウはデータ化されるため、積算業務の標準化や属人化防止にも役立つでしょう。
おすすめ⑥anymore
徹底した施工管理を行えるのが「anymore施工管理」です。
特徴的なポイントは、施工管理がLINEで完結するところ。
LINEから予定の管理や現場の確認、報告受取ができるためスマートフォンから手軽に確認できます。
また情報伝達は下請け会社からのものも含めてクラウド上に保存されるため、現場の状況をリアルタイムでチェックできるでしょう。
土木積算ソフトとしては、月々の支払管理を容易化したり、発注書を作成したりなどの機能が搭載されています。
スマートフォンで手軽に施工を管理したい、土木積算に役立つ情報を得たいとのニーズに適しているでしょう。
おすすめ⑦サクミル
「シンプルで使いやすい」ことがメリットであるのが「サクミル」です。
建設現場の管理から経営状況の可視化まで、幅広い機能が搭載されています。
クラウド上に保存されるため、スマートフォンやタブレットからの利用にも対応している土木積算ソフトです。
積算専門のソフトではありませんが、見積管理・積算から顧客管理、案件管理、スケジュール管理、請求管理と多機能であることが魅力。
建設業におけるデータを一元管理したいなら、きっと役立つ相棒のような存在になってくれるはずです。
おすすめ⑧アイピア
建設業における社内の情報を一元管理してくれるのが「アイピア」です。
建設・建築に特化したソフトであるため、必要な機能が網羅されており、ソフトひとつを導入すればデータ管理はほとんど任せられるでしょう。
パソコンに慣れていない方でも使いやすいインターフェースを備えており、特別な教育や練習は必要ありません。
データはクラウドで管理され、外出先のスマートフォンからでも閲覧可能。
カスタマイズにも対応しており、自社に適した使いやすいソフトを導入したいと思われているならぴったりではないでしょうか。
おすすめ⑨AnyONE
「AnyONE」は建設業向け業務効率化ソフトで、外出先でも案件の進捗管理ができる使い勝手の良さが魅力です。
管理できるデータは顧客管理、工事・施工管理、見積・実行予算・発注、入出金管理、アフター管理など豊富。
継続率が99.4%を誇っているところからも、ユーザー満足度が高いことが伺えます。
導入後は運用までのサポートがついてきて、課題をヒアリングしたうえでの解決策も提示してくれるという手厚さです。
建設業に関連するデータを一元管理したい、ひとつのシステムのみで業務を行っていきたいとのニーズに応えてくれるソフトでしょう。
おすすめ⑩井解-Seikai-積算システム
無料で配布されている「井解-Seikai-積算システム」は、土木積算ソフトを試しに使ってみたい場合におすすめです。
積算基準に基づく細かな計算が行えるだけでなく、不足している機能があれば、連絡をしたら搭載してもらえるかもしれません。
フリーソフトならではのフレキシブルさでしょう。
ただし基礎データの作成は少々大変になります。
あくまでもフリーソフトであるため、ある程度ITに関する知識がある方にとって便利なソフトでしょう。
おすすめ⑪Excel積算ソフト
Excelのような操作感で利用できるのが「Excel積算ソフト」です。
無料で利用できるため、土木積算ソフトを本格導入する前段階で活用するのに適しています。
Excelで利用できる機能はすべて使用できますし、手入力で積算を行うのに比べると半分以下の時間で済みます。
高機能であるとは言えないでしょうが、人手で行っていた積算業務を効率化するには十分に役立つはずです。
おすすめ⑫fs積算System
「fs積算System」は土木工事における積算と実行予算作成に特化したソフトです。
工事内訳書の流れに沿っているため使いやすく、労務単価は30種類以上用意されており、単価の変更も可能。
無料で利用できるソフトですが、見積書から受注報告書、実行予算稟議書、出来高調書までさまざまな書類の作成に対応しています。
過去の積算済みのファイルからデータを追加することもできますし、代価表や単価表のデータを他の積算に利用もできます。
人の手によるものよりも効率的な積算を行いたいなら、まずはダウンロードされてみてはいかがでしょうか。
土木積算ソフトを導入するなら用途にあったものを
いかがでしたでしょうか?
この記事を読んでいただくことで、土木積算ソフトについてご理解いただけたと思います。
土木積算ソフトにはさまざまな種類がありますが、最も重要なのは自社の用途・目的にあったものを選ぶことです。
アドバンが提供している「Neo仕上」と「松助くん」は、連携させて使うことにより、業務効率化の最大化も目指せるでしょう。
無料トライアルでお試しいただけますので、土木積算ソフトをお探しでしたらぜひ一度、無料にてお試しください。

株式会社アドバン代表取締役社長
「建設関連ソフトを通して世の中に貢献する」がモットーです。
創業から20年以上、重要な業務である積算や見積書作成などの効率化・高精度化に貢献したいとの思いで、建設業に特化したシステムの開発に取り組んできました。
すべてのソフトで無料で使用評価をいただくことが可能であり、ほとんどのお客様に十分納得をいただいたうえで、システムを導入していただいています。