建設業向けの原価管理ソフトおすすめ16選&選び方のポイント

建設業向けの原価管理ソフトの導入を検討している方に向けて、おすすめソフト16選をご紹介します。
建設業では、経理業務における原価管理が複雑化しやすいことが大きな課題です。
そのため、建設業向けの原価管理ソフトの導入を検討する企業も少なくありません。しかし、どの製品が自社に適しているのか判断に迷うこともあります。
今回の記事では建設業向けの原価管理ソフトおすすめ16選の特徴と、選び方のポイントについてご紹介します。
参考にしていただければ、自社にとってどの製品が役立つのか、判断するための材料となるはずです。
建設業向けの原価管理ソフトとは?
建設業向けの原価管理ソフトとは、原価や粗利のデータを管理するためのソフトです。
現場での工事で発生する原価、粗利を管理する機能が搭載されており、中には会計処理や書類作成を自動化するものもあります。
原価の計算、予算や実績の比較、損益分析などを実施するために用いられることも少なくありません。
建設業における原価を、今後の経営に役立つよう管理するためのものが原価管理ソフトだと考えてください。
建設業で原価管理ソフトを導入するメリット
それでは建設業で原価管理ソフトを導入するメリットについて見ていきましょう。
メリット①業務を効率化できる
建設業において原価管理ソフトを導入する第一のメリットは、業務を効率化しやすくなることです。
原価の管理や計算をソフトに任せることにより、原価を入力したり計算したりする手間がなくなります。
材料費や労務費、経費、外注費などの細かな分類もソフトが実施。
ソフトは複数人での同時作業も可能です。
原価管理に関する業務を効率化できるため、人員配置を見直すことで他の業務にリソースを充てられる可能性があります。
メリット②人的ミスを防止できる
デジタル化によって人為的ミスを防止できる点も大きなメリットといえます。
原価の管理や計算を人が行うと、どうしてもミスが発生してしまいます。
しかし建設業向けの原価管理ソフトはシステムであるため、操作ミスがなければミスはほとんど発生しません。
データチェック機能を搭載したソフトであれば、不適切なデータを事前に検出できます。
ミスが発生すると、修正のための手間や工数も必要となるものです。
データの正確性・信頼性が増すとともに修正がなくなり、無駄な工数を生じさせずに済みます。
メリット③原価をリアルタイムで確認できる
原価をリアルタイムで確認できることもメリットのひとつです。
建設業向けの原価管理ソフトを導入すると、複数人が原価変動をリアルタイムで確認できるようになります。
たとえばExcelなどで管理していると、同時に複数人による編集・作業ができません。
しかし原価管理ソフトであれば複数人による操作に対応しており、データの確認をしたり編集作業をしたりも可能です。
原価は瞬間的に変動してしまうこともあります。
変動に気づかないと利益が低下する恐れがあるため、常に原価の動きを確認できる仕組みは利益確保に直結します。
原価管理ソフトは、建設業における利益確保にも貢献してくれます。
建設業向けの原価管理ソフトのタイプ
建設業向けの原価管理ソフトには次のようなタイプがあります。
【原価管理ソフトのタイプ】
- 会計対応タイプ:原価管理だけでなく請求・支払・売上などの会計処理に対応しているタイプ
- 原価管理関連業務効率化タイプ:見積・積算・入金・工程など原価管理に関連する業務を効率化するタイプ
建設業向けの原価管理ソフトは、大きく「会計対応タイプ」と「原価管理関連業務効率化タイプ」の2種類に分類されます。
会計対応タイプは「ERPタイプ」とも呼ばれます。
会計処理関連業務に対応しており、原価管理に加え、請求・支払・売上なども管理できることが特徴です。
他システムと連携せずに、1つのシステムで原価管理と会計処理を完結できます。
比較的大規模な企業に適しています。
対して原価管理関連業務効率化タイプは、原価管理に特化したタイプのソフトです。
現場と事務所の連携を支援し、原価管理の正確性と精度を向上させます。
建設業において原価管理ソフトを導入するなら、自社に適したタイプを選ぶことも必要です。
ご紹介した2タイプのうち、どちらが自社の業務形態にあっているかを確認したうえで導入しましょう。
建設業向け原価管理ソフトの選び方
それではこれから導入を検討している方に向けて、建設業向け原価管理ソフトの選び方についてご紹介していきます。
注意したいポイントは「機能」「方式」「費用」「サポート体制」の4つです。
それぞれについて詳しく解説していきますので、導入前にどのような点を意識すべきか把握しておきましょう。
①機能
選ぶ際にはまず機能について確認しましょう。
建設業向け原価管理ソフトの機能性は製品によって異なります。
自社にとって必要な機能が揃っており、不必要な機能は極力省かれているソフトのほうが使いやすいでしょう。
機能性が高いほうが良いと考える方もいますが、不必要な機能が搭載されることによって費用が上がってしまうこともあります。
また機能が多いと、操作方法が複雑になることも。
自社に必要な機能だけを備え、コストを抑えつつ操作性がシンプルでわかりやすいソフトを選ぶことが望ましいでしょう。
機能性を確認する際には、必要な機能が揃っているか、不要な機能が過剰に含まれていないかをチェックしましょう。
②方式
続いてはデータの保存方式についてです。
オンプレミス方式とクラウド方式にわけられます。
それぞれの特徴は次のとおりです。
オンプレミス方式 | クラウド方式 | |
概要 | ●自社内にサーバーを設置する ●自社でシステムを構築して原価管理を行う |
●インターネット上にデータを保管する ●サービス提供事業者が構築したシステムを使う |
メリット | ●カスタマイズしやすい ●自社に適したシステムとなる ●セキュリティリスクが低い ●ランニングコストが低い |
●インターネット環境さえあれば場所や端末を問わない ●導入時のコストが低い ●短期間で利用し始められる |
デメリット | ●導入時のコストが高い ●利用し始めるまでに時間がかかる ●サーバーの設置場所確保が必要 |
●セキュリティリスクがある ●カスタマイズ性が低い ●ランニングコストがかかる |
オンプレミス方式は、自社内にサーバーを導入し、システムを構築してデータを保存します。
対してクラウド方式は、インターネットクラウド上にデータを保存するため、物理的にサーバーを設置する必要がありません。
いずれの方式にも一長一短があるため、自社にとって運用しやすい方式を選定し、それに基づいて建設業向け原価管理ソフトを導入することが重要です。
③費用
原価管理ソフトを導入するなら、費用についても検討したいところです。
費用が予算内に収まるシステムを選別したうえで、その他の要素を考慮してシステム選びを進めましょう。
建設業における原価管理ソフトの費用には2種類あります。
初期費用とランニングコストです。
初期費用は導入の際にかかる費用であり、ランニングコストは運用していくためにかかる費用のこと。
一度ソフトを導入すると、他のソフトへ移行したり元の体制に戻したりするのは容易ではありません。
移行する場合、また新たに導入費用が必要となるためです。
時間や人員などのリソースも大きく消耗します。
そのため原価管理ソフトを導入する際には、費用が予算内に収まるかどうか、初期費用はもちろんランニングコストについても計算してください。
自社に適したコストのソフトを選ぶことが大切です。
④サポート体制
最後に、サポート体制も必ずチェックしておいてください。
建設業向けの原価管理ソフトを初めて導入する企業にとって、使い方やメンテナンスを依頼できるかどうかは大きな選定基準となります。
もし操作方法がわからなかったとしても、カスタマーサポートですぐに解決できれば心強いはずです。
不具合が起きたときでも、迅速に対応してもらえれば、業務に支障をきたしにくくなるでしょう。
サポート体制が充実しているメーカーのソフトを選べば、トラブル発生時にも迅速に対応してもらえるため安心です。
建設業向け原価管理ソフト比較16選
それでは建設業向け原価管理ソフトの中でも、特におすすめのものを16個ご紹介していきます。
これから導入を検討されているなら、こちらのソフト比較を参考にしながら、自社に適したものを見つけてください。
①工事原価計算ソフトNeo原価
「工事原価計算ソフトNeo原価」は1,000社に導入されたことがあり、建設業向け原価管理ソフトの中でも多くの導入実績があります。
Excelのような操作性で、初めてソフトを導入する方にとっても使いやすいでしょう。
見積データを入力すると、注文稟議書、注文書、支払査定、支払まで、複数のデータを一括管理できます。
他のソフトで作った見積とも連動させられ、柔軟に使えることも魅力のひとつ。
カスタマイズも可能で、導入した企業がそれぞれ自社に適した形で使えるはずです。
インボイス制度やIT導入補助金にも対応しています。
無料お試しが可能なため、導入前のシミュレーションをコストをかけずに行えます。
建設業で原価管理ソフトの導入を検討している企業に適した選択肢です。
②どっと原価シリーズ
「どっと原価シリーズ」は、20年以上にわたる販売実績があり、信頼度が高い建設業向け原価管理ソフトです。
クラウドモデル・ライトモデル・標準モデル・拡張モデルの4種類があり、企業の規模や使い方によって選べます。
企業のニーズに合わせて機能を組み合わせ、柔軟に構築できます。
コストパフォーマンスが高く、必要な機能のみを搭載した原価管理ソフトの導入が可能です。
財務会計システムや給与計算システムをはじめ、外部ソフトとの連携もできます。
サポート体制も整っているため、初めてソフトを導入する企業にも適しています。
③KAKUSA
建設業における金銭管理を一括でまとめて行うのが「KAKUSA」です。
工事原価・工事受注・請求入金・日報出面・発注仕入支払・見積管理を一括で処理できるため、複数のシステムを使って金銭管理を行っている企業にも適しています。
KAKUSAを導入すれば、ひとつのシステムですべてを管理できるようになるでしょう。
工事原価を複数種類に自動集計でき、絞り込みも可能なため検索が容易です。
操作性がシンプルでわかりやすく、申し込みから1週間程度で利用し始められるので手軽です。
④レッツ原価管理Go2クラウド
「レッツ原価管理Go2クラウド」はクラウドでデータを管理するタイプのソフトです。
運用するにあたってのサポートが充実しており、トラブル発生の際のリスクを軽減できるだけでなく、データの保全性も高いことが特徴。
インターネット環境があれば、どこからでもアクセスできる利便性も大きな特徴です。
クラウドタイプはセキュリティが不安なことがありますが、レッツ原価管理Go2クラウドではMicrosoft Azureを導入しています。
セキュリティレベルを高めているため、運用にあたっての不安の軽減が見込めます。
⑤原価本家シリーズ
建設業務向けの原価管理ソフトとして、業界内の声をシステム化したのが「原価本家シリーズ」です。
現場に密着して、本当に必要とされている機能をまとめたソフト。
正確な原価管理を重視しており、経営判断の指標としても活用できます。
シリーズとして8つのソフトが販売されており、業態にあわせて組み合わせることにより、より適した原価計算を行えます。
オプションもあるため、自社に最適な形のシステムをカスタマイズしたいと考えたときに有力な選択肢です。
⑥建設原価ビルダー3
「建設原価ビルダー3」は、データを入力するだけで多種多様な帳票を作成できるソフトです。
会計などの知識がなくても原価管理が行えること、データ入力が容易なこと、工事台帳の作成・管理をサポートできることが特徴。
業務フローに沿った構成で使いやすく、導入しても入力工数は増えません。
インボイス制度やでんさい入力にも対応しています。
コスト状況を正確に把握し、収支管理を徹底したい企業に適したソフトです。
⑦SMILE V 2nd Edition コストマネージャー
発注・予算・支払・請求・原価管理を支援するのが「SMILE V 2nd Edition コストマネージャー」です。
原価管理においては、データを要素細目別・作業工程別など、多面的に分析。
過去の実行予算と原価実績を基に、仕入先別の実績分析に対応します。
プロジェクトごとの作業日報入力によって、従業員の労務費も管理できるためプロジェクトごとの労務費把握にも役立ちます。
建設業における金銭管理を一元化したい企業に適したソフトです。
⑧ANDPAD引合粗利管理
建設業向けの原価管理ソフトである「ANDPAD引合粗利管理」は、経営に関するデータを一括管理できることが特徴です。
原価や粗利の管理はもちろん、顧客管理や営業進捗に関するデータも集約できます。
その他、見積もり作成や実行予算、入金管理もできるため、建設業における煩雑な作業を効率化したい用途において適したソフトです。
データを見える化すると、経営の問題点や改善点が見つかることがあります。
経営データの一元管理を重視する企業に適しています。
⑨サクミル
月額9,800円という低額で現場管理ができるシステムを導入できるのが「サクミル」です。
クラウド方式であり、外出先からスマホやタブレットでも利用可能。
どこでも利用できるため、事務所に戻る手間が省けます。
クラウド方式で初期費用が不要であり、2カ月間の無料トライアルもあるため、低コストで導入できます。
操作性が高く直感的に利用でき、専属担当者によるサポートも受けられるため、ITに不慣れな企業でも導入しやすいソフトです。
⑩プロワン
建設業における業務プロセスを効率化するために開発された原価管理ソフトが「プロワン」です。
特に短期工事、リフォーム、設備工事を行う企業にとって使いやすいように開発されました。
原価管理だけでなく案件受注から請求までの流れをカバーし、顧客管理も行えます。
ケジュールや作業の進捗を管理する機能、写真やファイル管理機能もクラウド上で利用可能。
現場で必要な情報を即時に確認でき、作業を滞らせず効率的に進められます。
⑪コンクルーCloud
「コンクルーCloud」は、小規模建設会社に適している原価管理ソフトです。
業務管理・施工管理・受発注管理・業者管理をすべて行えるため、ソフトひとつを導入するだけで業務効率化を目指せます。
事務作業や管理作業を任せられるため、本来の建設業務に集中できる環境づくりに役立つでしょう。
データ入力により、売上や粗利の推移を可視化できます。
粗利一覧から、案件の良し悪しもわかるようになるため、利益率向上の判断に役立ちます。
⑫BUILDY NOTE
「BUILDY NOTE」は現場数の多い企業に選ばれている建設業向け原価管理ソフト。
施工管理と原価管理の両方に対応しています。
工程管理や写真管理などに対応しており、施工状況の把握や管理に役立ちます。
現場のコストに関しては、見積から発注までを自動連携し、可視化するため経営判断の迅速化に貢献してくれるでしょう。
会計システムや基幹システムとも連携しやすく、既存のシステムを活かしながら導入できます。
⑬注文分譲クラウドDX
注文分譲住宅会社向けに特化しているのが「注文分譲クラウドDX」です。
名前のとおりクラウド方式であり、契約・発注・工事・会計・支払までのデータをインターネット上で一括管理して事務処理を効率化させます。
同社からは「ZERO積算連動」と「DX-Plus LINK」と名付けられたソフトも提供されており、注文分譲クラウドDXとの連携も可能。
連携することにより、積算情報や現場情報、工程表を共有できるようになり、さらに利便性が高まるでしょう。
⑭勘定奉行クラウド 建設業編
会計サービスとして広く知られる勘定奉行から、建設業に特化したサービスとして提供されているのが「勘定奉行クラウド 建設業編」です。
経理をDX化するだけでなく、業務プロセスを最適化する機能を搭載しています。
改正電帳法とインボイス制度に対応する形で開発されており、制度に沿った機能性により、さらに業務効率化を推進。
会計システムではありますが、一般的なシステムと比較して保管や仕訳前後に生じる業務まで最適化しています。
取引データと連携し、経理ルールに従った仕訳を行えるため、ミスの削減につながる点も特徴です。
⑮アイピア
建設業に特化した原価管理ソフトとして、業界内で幅広く選ばれているのが「アイピア」です。
建築業務に必要な機能として顧客管理・見積作成・発注書作成・入金管理・工程管理などを搭載しています。
機能性が高く、カスタマイズも可能であるため、自社に必要な機能をすべて網羅したいニーズに応えてくれるでしょう。
クラウド方式であるため、インターネット環境さえあればどこでもアクセス可能。
導入時には研修を何度でも無料で受けられるなど、サポート体制も充実しています。
⑯楽楽販売
クラウド型の販売管理システムであるのが「楽楽販売」です。
売上や原価の計算、請求処理、計上処理を自動化し、建設業における業務効率向上を目指します。
販売管理システムですが、建設業の原価管理ソフトとしても利用可能です。
データを一元管理でき、転記にかかる手間や請求のミスを削減するために役立ちます。
売上と原価を紐づけられるため、案件ごとの収支を把握しやすくなり、経営管理にも貢献してくれるでしょう。
建設業向けの原価管理ソフトは自社に適したものを
いかがでしたでしょうか?
この記事を読んでいただくことで、建設業向けの原価管理ソフトについてご理解いただけたと思います。
原価管理ソフトは製品ごとに機能や特徴、操作性が異なります。自社に最も適したソフトを導入することが重要です。
当社アドバンでは、建設・建築業向けのソフトウェア開発会社であり、建設業に特化した製品を日々開発しております。
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株式会社アドバン代表取締役社長
「建設関連ソフトを通して世の中に貢献する」がモットーです。
創業から20年以上、重要な業務である積算や見積書作成などの効率化・高精度化に貢献したいとの思いで、建設業に特化したシステムの開発に取り組んできました。
すべてのソフトで無料で使用評価をいただくことが可能であり、ほとんどのお客様に十分納得をいただいたうえで、システムを導入していただいています。